訳者:桑原智子先生   平成九年卒  独身   ナガエ動物病院勤務


猫のワクチン接種ガイドライン  Feline Health Topics Vol.13


AAFP/AFM 顧問団からの抜粋
緒言
 1997年に猫におけるワクチン使用勧告を展開するために米国猫診療医協会(AAFP)と猫医学協会(AFM)の猫ワクチンに関する顧問団が設立された。その知識は獣医学の広範囲の分野からの専門家と広範な文献の調査から統合された。これらのガイドラインの発展は、新たな知識と新たな製品の説明に必要である。それは更なる進歩が示すように時代に即応していくだろう。
 
概観
 ワクチンは猫にとって感染症のコントロールと、予防的なヘルスケアプログラムにおいて重要な役割を担っている。獣医はワクチンプロトコルを確立し、ワクチンの重要性を患者に教えることによって様々な感染症の罹病率を大幅に低下させることに成功した。
 この文書は、現在利用可能である猫ワクチンの使用に対する理解を深め、ガイダンスを示すためのものである。ワクチン接種プログラムは各々の動物がこれから出会うであろう感染症に対し、防御機構を発達させる最大の機会を持てるように、ワクチン誘発の問題のリスクが最小であるように計画されなくてはならない。
 ワクチン接種プロトコルは特異的な病原体への暴露のリスクに基づいて、各々の患者に対し選択されるべきである。全ての猫のためのスタンダードなワクチン接種プロトコルを挙げるのは実際的なことではない。というのも、特異的な感染症にかかるリスクは、猫の年齢と健康状態、他の猫との接触の程度、疾患の地理的な流行によって様々だからである。少なくとも年1回の個々の患者の詳しい身体検査は猫の健康の評価に必要であり、またその年のワクチン接種の必要性に影響する生活様式の変化に取り組むことも大切である。
 猫汎白血球減少症、猫ウイルス性鼻気管炎、猫カリシウイルス感染症、狂犬病は、その重大性と広く存在していることから全ての猫がそれに対するワクチン接種を受けなくては成らない。この報告ではこれらの疾患に対するワクチンを、コアーワクチンと定義した。
 クラミジア症、FeLV感染症、猫伝染性腹膜炎(FIP)、皮膚真菌症に対するワクチンはノンコアーワクチンと定義される。これらの疾患の病原体に暴露される実際的なリスクのある猫に対してのみ、ノンコアーワクチンは接種されるべきである。
 子猫は一般に感染によりかかりやすく、それゆえ猫のワクチンプロトコルの根本の目標集団を代表している。猫でのワクチンの失敗の最もよくみられる原因は、母体からの移行抗体によるワクチン抗原の中和である。多くの子猫にとって、8週齢と12週齢でのワクチン接種は防御反応を起こしうる。
 免疫不全、栄養欠乏、併発する疾患、併用している薬など、ワクチンの免疫反応に影響する因子はワクチン接種に先立って考慮されなくてはならない。
 ワクチンは疾患に対し最大の防御を得るために免疫学の原則に従って使用されるべきである。
 製造会社が示す使用法はその製品がUSDAの承認を取得するのに集められた、実験に基づく証拠を基礎としてつくられている。証明書にある投与知識は、ワクチン接種の必要条件や法律に基づいた命令を表してはいけない。今回の報告におけるガイドラインは製造会社の説明書とは異なっていると思われる。そしてそれはワクチン接種のための新しいガイドラインを示すつもりである。
 年1回のワクチン接種は獣医師の標準的なこととなっている。もっと最近の知識では少なくとも今日用いられている猫ワクチンのいくつかは、免疫持続期間が1年を越えることが示されている。それゆえ、顧問団は猫汎白血球減少症、猫ウイルス性鼻気管炎、猫カリシウイルス感染症に対するワクチンのブースター接種の回数を3年毎にすべきだとしている。獣医師は患者のリスクの評価から、もっと頻繁なワクチン接種を選択することもできる。多くの猫がいる場所に行くような感染因子への暴露のリスクが高い猫は、頻回のワクチン接種を受ける。免疫持続期間の研究では、3年有効狂犬病ワクチンは効果的な免疫をもたらすことを示している。
 ワクチン接種は重要ではない、そしてまれな、重大な副作用を起こしうる。ワクチンの安全性に対する人々の意識と議論は、特にワクチン肉腫の知識のために増加している。たとえ、非経口ワクチンによって肉腫が発生するとしても、特異的な防御可能な疾患に対し、リスクのある猫にはワクチン接種は続けられるべきである。
 肉腫発生原因の究明と肉腫発生時の治療を容易にするために、ワクチン接種部位は標準化されている。
 鼻腔内投与されるワクチンの使用は承認製品が利用できるときはいつでも、非経口ワクチンの代用とみなすことができる。
 獣医師は患者に対し、ワクチンは猫の全面的な健康のためのプログラムの一部であること、患者が知識に基づいて決定を下せるように教育をする義務がある。飼い主は、ワクチンによって彼らの猫が疾患の大部分の症状から守られるであろうことを、しかし、ワクチンによる免疫は疾患の全ての症状を必ずしも防ぐわけではないことを理解しなくてはならない。ワクチン接種のリスクと恩恵を話し合うことで、飼い主に知識に基づく同意や、ワクチン接種をやめることなどを選択させることができる。この話し合いと飼い主の知識による決定は、法律によってカルテに記録されなくてはならないことになっている。
 たとえワクチン接種が全く害がないわけであっても、多くの猫にとってその恩恵はリスクよりも非常に価値がある。獣医師はコントロールしている感染症の再発を防ぐために、ワクチン接種を続けなくてはならない。猫のワクチン接種プロトコルの方針は、猫の総数の中の、より多くの猫にワクチン接種をすることであり、個々の猫に対しては暴露と疾患のリスクがある病気に対してのみ、より少ない頻度でワクチンを接種することである。

コアーワクチン対ノンコアーワクチン

 個々の猫に対してワクチンプロトコルを計画するとき、コアーワクチンをどのくらいの頻度で接種するのか、どのノンコアーワクチンが適切かといったようにして決められる。顧問団は下記のものがコアーワクチンの抗原となることを決定している。
  • 猫汎白血病ウイルス
  • 猫カリシウイルス
  • 猫ヘルペスウイルスI型
  • 狂犬病ウイルス

他の全ての猫ワクチンはノンコアーである。
 顧問団はコアーワクチンは下記の基準に基づいて全ての猫に接種されるべきとしている。 感染の影響が著しく激しい(例:猫汎白血球減少症ウイルス)、猫での感染が人畜共通伝染病の重大な可能性をもたらす(例:狂犬病)、疾患が広く普及しており、簡単に伝搬されるので多くの猫に大きなリスクをもたらす(例:猫ヘルペスウイルスI型、猫カリシウイルス感染症)、そして選択されたワクチンは安全で有効である。
 ノンコアーワクチンを猫に接種するかどうかは、ワクチンの効果と安全性と同様に、全てのリスク要因の実際的な評価に基づいて決定されるべきである。
 

ワクチンの選択と投与

 獣医師は利用できる製品の異なる特徴を理解することによって、どのタイプのワクチンを個々の患者に用いるのがよいかを決めることができる。現在利用できるものは不活化ウイルス(MLV)、死滅、サブユニットワクチンである。ワクチンはまた、その投与経路(非経口又は鼻腔内)、その抗原の数(単一又は複数)によって異なっている。
 獣医師はワクチン選択を助けるために、異なるタイプの利用可能なワクチンの効果と持続期間を理解すべきである。
 不活化ウイルス(MLV)ワクチンは、1回接種後の防御免疫のように、発病に直面して素早い防御をもたらし、アジュバントや大きな抗原性マスを要しないので重大な好ましくない反応のリスクが少ない。そしてまた、死滅・サブユニットワクチンに比べ細胞性免疫へのよりよい刺激によって、効果が増大すると考えられている。
 死滅ワクチンの主な利点は、感染症を起こさないということである。
 推奨されるワクチン部位は、AAFP/AFMにより確立され、ワクチン誘発猫肉腫研究班により認められものに従うべきである。局所の好ましくない反応の原因を同定するのに、またワクチン肉腫の治療(Feline Health Topics Vol.11,No.4参照)を助けるために、ワクチン部位を標準化するのは重要である。
 非経口のFVR CPワクチンは右肩上に、FeLVは左後肢に、狂犬病は右後肢に接種されるべきで、全て実際に末梢に接種される。
 複数または単一抗原ワクチンを用いる決定は簡単でない。複数抗原製品は、注射回数が減らせるので、飼い主と獣医師にとって都合がよい。複数抗原ワクチンが承認されるためには、製造会社はワクチンの各々の成分が単一抗原製品と同じレベルの免疫をひきおこすことを証明しなくてはならない。それゆえ、複数抗原ワクチンの効果は、単一抗原製品の効果と臨床的に区別がつかないようでなくてはならない。にもかかわらず、複数抗原製品の恩恵と損失についての論争が相変わらずなされている。
 単一抗原製品のいくつかの同時使用は、複数抗原ワクチンの使用に比べて、より高量のタンパク質と、そしてある場合にはアジュバントに暴露させる傾向がある。それゆえ、複数抗原製品の使用には安全な恩恵があることが推測される。
 抗原数が増えると共に好ましくない反応の割合が増えるようであるが、その抗原を、単一抗原ワクチン同時接種しても、複数抗原ワクチンで接種しても関係ないようである。
 非経口以外のワクチン投与経路の使用は、ワクチンがもう一方の経路で使用されることが有効であると承認されているならば、検討されなくてはならない。ワクチン鼻腔内投与は病原体の増殖部位が呼吸気道である疾患には、より効果的である(例:猫ヘルペスウイルスI型、猫カリシウイルス感染症)。鼻腔内投与は呼吸気道での液性、細胞性免疫反応を誘発するのに有利で、その上、全身性免疫をも誘発する。
 ワクチン投与の非経口以外の方法の利点は、肉腫の発生を伴わない可能性があるということだ。実験に基づいたデータがないので、この利点は推測である。
 つけ加えると、鼻腔内投与ワクチンは、結膜炎、くしゃみ、ワクチンウイルスの飛散といったワクチン後の好ましくない影響を高確率で起こすようである。それゆえ、鼻腔内投与の潜在的な利益は不利益と同じくらいである。
 最大の効果と安全のために、ワクチン製造会社に対し、推奨するワクチンの保管、取り扱い、投与経路と1回投与量について、厳密な注意が払われなくてはならない。製造会社によるワクチン使用に関する注意書きはUSDAの承認を得るために集められた実験に基づく証拠によるものである。これら注意書きは重要であるが、他の資料からの知識を考慮せずに支持すべきではない。それゆえ、AAFP/APMのガイドラインは製品に同封されている使用法の概説とは異なるワクチン使用推奨が含まれている。

免疫の持続

 獣医師は何年もの間、多くのワクチンに対し毎年のブースター投与を勧めてきた。いうところによると、獣医生物学での製造会社は毎年のワクチン接種を勧めてきたし、獣医師はたいていこの勧めに賢明に従ってきた。最近になるまで狂犬病ワクチンの製造者に対してのみ、USDAから慣例的にワクチン後の免疫の持続価値を検討するようにいわれていた。その他の多くのワクチンは効果の持続はたった数週間から数か月であると評価されていたから、ワクチンの十分な間隔は必ずしもワクチンラベルに書かれているわけではない。製造会社はワクチンによる免疫の最大持続期間を確立するように要求されてはいないのだ。
 ここ数年、多くの研究者と開業医は、猫は慣例的にワクチン接種をしすぎていると心配していると述べている。人医学と、免疫機構の機能についての我々の理解を基礎にして、現在利用可能なワクチンによる免疫の持続期間は1年以上であると予想するが、この確信を実証する科学的情報は狂犬病ワクチン以外のものには有効でない。
 最近の研究では、猫汎白血球減少症、猫ウイルス性鼻気管炎、猫カリシウイルス感染症に対する子猫のワクチン接種は不活化、非経口的投与、アジュバント化されたワクチンによるもので、3つの病原ウイルスに対する長く永続する抗体力価を誘発する。筆者らは、まだ暴露試験を完結させていない。しかし、この研究の結果、狂犬病ワクチンの結果と同様に、人医学の知識と免疫機構の機能の知識によって、顧問団の推奨を基にして、3年のワクチン接種の間隔は猫汎白血球減少症ウイルス、猫ヘルペスウイルスI型、猫カリシウイルス感染症に対するワクチンにあてはめられるということがいえる。
 ある開業医達は猫汎白血球減少症、猫ウイルス性鼻気管炎、猫カリシウイルス感染症の原因である病原体に対するVN抗体力価を、ルーチンなワクチンブースター接種のかわりに測定し始めている。この方法は、ワクチン接種に対して以前好ましくない反応がみられた猫には特に適切であろう。しかし、人工的な暴露に対する防御とVN力価との相関関係は、これらの病原体については完全に確証されてはいない。低い力価は、次回の暴露に対する防御の欠如と必ずしも相関関係があるわけではない。
 品質管理の流出はVN力価の解釈を複雑化した。ほんの少数の診断研究所が猫のパルボウイルス、猫ヘルペスウイルス、猫カリシウイルスの抗体力価をルーチンに測定しているが、開業医は民間の研究所が抗体力価を正確に測定していることを保証する品質管理の手順がないのだということに気づく必要がある。
 研究所間の結果は一様でないことがある。開業医は確立された推奨から外れたワクチンプロトコルを決定するのに力価を用いるのに先立って、血清学的な結果の信頼度を評価するのを警告されている。
 

ワクチンに対する好ましくない反応

 猫に使用が許可されたワクチンは、安全で効果的であると考えられる。しかし、好ましくない反応はどの許可されたワクチンにも起こっていると報告されている。これらの反応は重要でない局所の反応から、激しい刺激、そして時には致命的なアナフィラキシーや新生物の発生にまで及んでいる。ワクチンの鼻腔内投与は、くしゃみ、咳、結膜炎、ワクチンウイルスの飛散といった局所の好ましくない反応を起こす。
 ワクチンはまた、発熱、昏睡、動くことを嫌がるといった、アレルギー介在性でない全身反応を起こす。これらの症状はワクチン接種されたどの集団においてもある程度の割合において予想されるものである。激しさは軽度から重度まで及んでいる。
 強力なクラミジアピシタッシ生ワクチンは、ワクチン接種された猫の3%に異常な反応を起こしうる。これらの反応は開業医にはたいてい認識が不十分である。反応の程度は猫により様々であり、反応の原因は不明である。生クラミジアピシタッシの成分に対する反応はワクチン接種後7〜21日の結膜炎、食欲不振、跛行、発熱などである。この反応を起こした猫はコルチコステロイド又はアスピリン治療にたいていよく反応する。
 好ましくないワクチンの反応が認められたら、US薬局方(1-800-4 USP-PRN)とワクチン製造会社に報告されなくてはならない。
 以前にワクチンに対し好ましくない反応を起こした猫に対する感染症の防御には、熟慮が求められる。アナフィラキシーや接種部位での腫瘍形成のような潜在的に生命を脅かす反応を経験した猫は、感染因子に高リスクで暴露されるのでない限り、残りの人生において追加の非経口のワクチン投与はされるべきでない。更なるワクチン接種は賛成できないので、猫を病原体を保有しているかもしれない他の猫から離して屋内で飼育することによって、病原体への暴露を防ぐ全ての試みがなされるべきである。
 もしその猫が、以前狂犬病ワクチンに対し好ましくない反応を起こしていて、その病原体を保有しているかもしれないコウモリや他の動物に暴露されるリスクがないのなら、地方統制庁はその動物に対し、ワクチン接種をやめるように申し出ることができる。
 もし猫が感染の高いリスクにあるなら、一時により少ない抗原を投与するために、ワクチン接種は分割すべきである。
 もし以前にアナフィラキシー反応が起こっていたら、まず事前に抗ヒスタミン又はステロイドで治療されなくてはならない。そしてワクチン接種後数時間は密接に観察すべきである。
 

カルテ記録

 カルテは患者の管理、コミュニケーションの推進、再考、勉強、治療の評価の基礎として役立つ。そのような記録は患者の管理と治療の記録的証拠をもっているはずである。現在、記録管理の規定されたシステムはないが、記録管理は細かく整然となされなくてはならない。
 ワクチン接種を行う個人個人は、患者について常置のカルテに以下の情報を記録するべきである。
  • ワクチン投与日付
  • ワクチンロットNo.とシリアルNo
  • ワクチンの名前
  • ワクチン投与部位
  • ワクチン投与を行った人物の名前
  • ワクチンの期限
  • ワクチン製造会社

はがせるワクチンラベルの使用はこのような記録の保持を容易にし、また顧問団は全てのワクチン製造会社にはがせるラベルを用いるように勧告している。
 血清学的検査の結果もまた、好ましくない反応と同様に患者の常置カルテに記録されなくてはならない。
 

インフォームドコンセントの実行

 獣医師は、理性のある人々が飼い主の立場として、彼らのペットにワクチン接種をするかどうか知的な決定を下せるように十分な知識を提供するよう求められている。法律顧問は、飼い主に示される情報は、動物の病原体に対する暴露リスクとワクチン接種された疾患の本質についての簡単な話し合いを含んでいるものだとしている。加えて、ワクチン接種の結果起こりうる短期、長期の重大な副作用の全てについて簡単な説明もなされるべきである。しかし、獣医師は起こりうる全ての副作用について飼い主に説明するよう命じられてはいない。必要な知識は飼い主に対し口頭で、又は用意された冊子という形で伝えられる。
 コーネル大学の猫医療センターの小冊子「猫のワクチン;その恩恵とリスク」、「ワクチンと肉腫;猫の飼い主のための利害関係」、その他同様の内容のものが手に入る。
 必要ではないが、個々の同意書も使用されることがある。
 全ての例において、どのような知識が与えられ、どのような方法で与えられ、飼い主の決定は何だったのかを患者のカルテに記入されるべきである。  1997年に猫におけるワクチン使用勧告を展開するために米国猫診療医協会(AAFP)と猫医学協会(AFM)の猫ワクチンに関する顧問団が設立された。その知識は獣医学の広範囲の分野からの専門家と広範な文献の調査から統合された。これらのガイドラインの発展は、新たな知識と新たな製品の説明に必要である。それは更なる進歩が示すように時代に即応していくだろう。

猫ワクチンについてのAAFPとAFMの顧問団が推奨する猫のワクチン接種の為のガイドライン

抗原 ワクチン種類 最初のワクチン接種の推奨(1シリーズとして) ブースター接種の間隔 コメント
初回が12週齢未満 初回が12週齢以上
猫パルボ
不活化 初回来院時と12週齢以上になるまで3〜4週毎 [@]
暴露リスクが高い環境にいる4〜6週齢の子猫と孤児は必要
初回来院時1回のみ [A] 最初のシリーズ  
1年後、その後3年間隔 [B]
全ての猫に強く勧める [C]  
妊娠雌、4週齢以下の子猫、免疫中和には使用しない
死滅 @ 初回来院時と3〜4週後にもう一度 [D] B C
猫ヘルペス
猫カリシ
不活化 @ A B
暴露リスクに基づきブースターの間隔は短縮出来る
他猫に接するような暴露リスクの高い猫はより頻回接種を必要とする
1年以上の免疫持続期間は抗体価の測定により証明されている(人工感染ではなく)
C
死滅 @ D B C
狂犬病
死滅 ワクチン接種に不適当 A B C
クラミジアピシッタシ
無毒性生 A A 最初のシリーズ1年後、その後毎年 [E] 暴露リスクの高い猫に勧める [F]
死滅 D D E F
FIP
不活化 勧めていない D
但し初回は16週齢以下には接種しないこと
E 猫のコロナウィルスに暴露されている又はされていると思われる猫に接するリスクの高い猫に対し考慮する
FeLV
死滅 D
初回接種は8週齢以上、2回目は12週齢以上
D E F
外猫、屋内外猫、のら猫、凶暴猫、多頭飼育、FeLV陽性がいる家、FeLV不明で多頭飼育の家
ミクロスポーラムカニス
死滅 勧めていない 予防的:
 初回来院時
 2回目は2週間後
 3回目は2回目の3週間後
治療:
 3回目は獣医師の判断による
ガイドラインは示されてない ルーチンな使用は勧められない
予防または治療としての十分な効果は示されていない


[目次に戻る]