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栄養性二次性上皮小体機能亢進症 | 食餌の改善。カルシウム:リン比が1:1〜2:1の餌に変える。
カルシウム剤やビタミンD剤の補給はダメ。ケージレスト3週間。 |
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ビタミンD過剰症 | 病歴。
レントゲン検査による軟部組織へのカルシウム沈着。 血清カルシウム、リン濃度測定。 |
ビタミンD投与の中止。複数臓器の機能不全に対しては対症療。 | |
ビタミンA過剰症 | 頸椎の可動関節の骨過形成による強直。頸の横方向への動き不可。
通常肝腫あり。 |
X-Rayによる軟部組織のCa沈着、四肢関節の石灰化。 | 食餌からレバー、肝油を除く。痛みに対して鎮痛消炎剤。 |
チアミン欠乏症 | ・神経障害(運動失調、短い間代性痙攣、頭部の腹側屈曲、姿勢反射障害、眼球前庭反射障害、歩行運動失調、旋回運動、脊髄神経の過敏症、散瞳、対光反射減退)
・消化器障害(流涎、嘔吐、食欲はあっても食べられない) ・心臓血管障害(頻脈や徐脈) |
赤血球トランスケトラーゼの不活化の証明、又はピロリン酸チアミンの血中濃度減少の証明 | チアミン100〜250mg bid |
低カリウム血症 | 低カリウム血症性多発性筋炎:突然の全身性の衰弱、頸部の腹側屈曲 | 低カリウム血症、血清クレアチニンキナーゼ増加、窒素血症、代謝性アシドーシス | カリウムの補給(健康猫の維持必要量は約7mEq) |
脂肪織炎(ビタミンE欠乏症) | 抑鬱、食欲不振、知覚過敏症、体重減少、皮下脂肪と腹腔内脂肪の塊と痛み | ・左方移動を伴う好中球増多症。
・X-Ray:腹部コントラストの消滅 ・皮下脂肪の生検 |
酢酸αトコフェロール20〜100mg/day
熱、疼痛のひどいものにプレドニゾロン1mg/kg |
タウリン欠乏症候群 | ・中心性網膜変性(失明)−初期は分からないが病変が眼底全体に広がって分かる | 眼底所見:初期は中心野の顆粒状病変で、進行すると反射亢進を有する円形or楕円形病巣〜瀰漫性網膜変性まで拡大、最終的には血管減衰 | Dog Foodの中止
タウリン250mg〜500mg/head bid |
・拡張型心筋症−低体温、比較的遅い洞性リズム(P100〜140/分)、弱い動脈拍動、左側心尖拍動、腎前性窒素血症、両室性心不全による大量の胸水 | X-Ray:心肥大、丸くなった左側心尖部陰影、胸水を伴った間質性肺密度の増加。
心エコー:拡張期の左心室が16mm以上拡大、左心室の短縮率は30%以下。この他、右心室の拡大、左右の心房の拡大、収縮期における大動脈基部の運動性減少、心室中隔と僧帽弁のE点との距離の拡大、左心室と中隔壁の収縮時の厚みの減少、少量の心膜滲出液。 ECG:正常〜洞性徐脈、結節性リズム、早期拍動を伴う洞性調律、心室性早期拍動、右室変位、QRSの増高 血漿タウリン濃度:DCM猫は1〜20nmol/ml 健康猫は30nmol/ml以上 |
Dog Foodの中止、
血漿タウリン濃度40nmol以下ならタウリン500mg/head bid、 フロセミド、ACE阻害剤、 ジゴキシンあるいはミルリノン βブロッカーはダメ |
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・繁殖障害と新生児の異常−母猫:胎児吸収、流産、死産
子猫:極度の低体重、生存率低下、発育遅延、後肢外転や不全麻痺、胸椎の湾曲、水頭症、無脳症、 |
タウリン補給 | ||
肥満 | 理想体重の15%以上の体重増加が肥満 | 減量の為の食餌量計算:
1.肥満猫の理想体重の推定されるMERの決定−MER(kcal ME/day)=70Wtkg ex.)肥満体重=5kg 理想体重=4kg 70×(4kg)=280kcal/day 2.1日のエネルギー摂取量の決定。理想体重のMERに60〜70%をかける。 ex.)MER=280kcal/day MER×60%=168kcal/day 3.減量用食餌のエネルギー濃度 ex.)猫r/d缶=98kcal/缶(63kcal/100g) 猫r/dドライ=295kcal/100g 4.減量のための1日給餌量(2)を減量用食餌のエネルギー濃度(3)で割る。 ex.)缶:168kcal/day÷93kcal/缶=1.8缶 ドライ:168kcal/day÷295kcal/100g=57g 5.この量を1日3〜4回に分けて与える。 減量に要する時間 1.肥満体重-理想体重=過剰体脂肪 ex.) 5kg-4kg=1kg 2.過剰体脂肪×7,700kcal/kg体脂肪=総過剰kcal ex.) 1kg×7,700kcal=7,700kcal 3.理想体重MER-kcal/day=1日の不足kcal ex.)280kcal-168kcal=112kcal 4.総過剰kcal÷1日の不足kcal=理想体重に達する日数 ex.) 7,700kcal÷112kcal/day=69日 |